7. 「甘えと我慢」−心の二つの面ー

 


 子どもは園や学校で楽しいだけではなく、嫌な思いをしたり、傷ついたりしています。
家に帰って、お母さんやお父さんに話して、気持ちを受け止めてもらえる子は「安全基地がある」と言えるでしよう。「安全基地」で傷つきを癒して、守ってもらえると、再び外の活動に出ていけます。子どもの気持ちに寄り添い「共感」することが「安全基地」を築くことになります。残念なことに親に事情があり難しい場合、親に代わる安全基地を与えてくれる人がいると助けになります。

  子どもが 親に素直に甘えられるというのは大事なことです。が、子どもは学校や友達関係では、我慢しながら過ごしていくことで成長していくのも事実です。
光元※は心の二つの面をまんじゅうの「あんこ」と「皮」という例で説明しています。
「人に甘えたり、怖がったり、寂しがったりするなど、人が抱える、柔らかく、傷つきやすい部分」が「あんこ」に相当する。そうした「あんこ」をまき散らさずに、工夫や対処をして「なんとか人に甘えずに我慢しようという気持ち」が「皮」に相当する。「あんこ」が「依存」、「皮」が「自立・共存」に対応すると説明しています。
親は「あんこ」への共感、そして、努力、頑張っている「皮」への共感、両方が大切となります。


★ポイント
1.心の二つの面は大人も同じです。どういう時に共感されたと感じるか、親ごさん自身の体験を 振り返り、子どもの気持ちを汲めると良いですね。
  例「話してくれて有り難う。悪口言われて、つらいんだね」→「あんこ」への共感
  例「つらいのに、そうやって頑張ろうとしているんだね」→「皮」への共感

2.子どもの言いなりになるのでもなく、親の言うことをきかせようと躍起になるのでもなく、時には頭を整理してみると、ヒントがつかめるかもしれません。

3.子どもは親に心配かけまいと、自分から話さない場合があります。無理やり聞き出そうとしないで「いつでも味方だよ」とメッセージを出し続けることです。

4. 子育ては完璧にはいきません。「うまく出来なかった」と思っても、子どもを観察していればチャンスは巡ってきますから、焦ることはありません。

※参考 光元和憲著「母と子への贈物」 かもがわ出版
    光元和憲著「内省心理療法入門」 山王出版